その「嫌だ」を飲み込まないでください

何かに対して、本当は「嫌だ」と思っているのに、周りのことを優先してしまい、その想いを飲み込んでしまってモヤモヤしてしまうときがあるかもしれません。

こういう「ほんとは嫌なのに」と思いながら笑ってやり過ごしたあとって、じわじわと自分だけが置き去りになったような気持ちになりますよね。

 

そのときのあなたは、きっと誰かを責めたいわけでも、場を壊したいわけでもなくて「ここで自分の気持ちを出したら、空気が悪くなるかもしれない」や「迷惑かな?ワガママだと思われるかな?」そんな不安のほうを優先して、そっと自分を後ろに下げてあげたのだと思います。だからこそ、あとになって心の中で小さな声が聞こえてくるのです。

「本当は、あのとき嫌だったよ」や「私の気持ちも、ちゃんと見てほしかったな」という声が、胸のあたりに残るモヤモヤという形になって、ずっとそこにいてしまうのかもしれません。

 

もし今、思い出すだけでちくっとする出来事があるなら、そのときの自分に心の中で聞いてあげてみてください。「どのあたりが、いちばん嫌だった?」や「本当は、どうしてほしかった?」というふうにです。

紙に一行だけ書き出してみてもいいですし、 頭の中でそっとつぶやいてみるだけでもかまいません。 誰かに伝えるかどうかも、今すぐ決めなくて大丈夫です。

まずは、自分の中にあった「嫌だった」という気持ちを、なかったことにしないで 「そう感じたんだね」と一度受け取ってあげることが大切です。

それだけでも、モヤモヤが少しやわらぐことがあります。

 

周りを大切にするあなたが、相手を優先してしまうのは、とても自然なことです。

それは「弱さ」ではなくて、人を思いやる力があるということでもあります。ただ、その優しさの中に、あなた自身の気持ちも少しずつ混ぜてあげられたら「言えなかった」という後悔よりも 「今回はこう選んだ」と、自分で自分を肯定できる瞬間が増えていきます。 

全部をはっきり「嫌だ」と言えなくても大丈夫です。

「今日はちょっと難しいかも」や「一度持ち帰ってもいいですか」のような、小さなクッション言葉からでも、あなたの気持ちはちゃんと存在していいのだと思います。

自分の気持ちを脇に置いてしまうたびに、心のどこかが少しずつ、静かに疲れていってしまいます。 

本当は、嫌だと思ってしまう自分も、ちゃんとここにいていいはずなのに、 何度も飲み込むうちに、その声だけが小さくなっていって、最後には「私の気持ちは、後回しにするのが当たり前なんだ」と思い込んでしまいそうになることもあるのです。

だからこそ、今こうして「嫌だと思ってしまう自分」の存在に目を向けようとしていること自体が、とても大事な一歩なのです。

たとえ、うまく言葉にできなくても「あのとき、本当はつらかったな」と気づいてあげるだけで、心の中で、ほっと肩の力を抜く瞬間があります。

すぐに誰かに伝えられなくても大丈夫です。

まずは、自分だけは、自分の「嫌だ」を聞き逃さないでいてあげることです。

その小さな積み重ねが、いつか「ここまでは無理をしないでおこう」と、静かに選び直せる力になっていくのだと思います。

今日、もし胸のあたりに残っているモヤモヤがあるなら、寝る前の数分だけでもそっと思い出してみて「あのときの私は、本当はどうしたかったんだろう」と心の中で問いかけてみてください。

その問いかけの優しさが、少しずつ、あなたの中の「本音」との距離を近づけてくれます。

 

「嫌だ」と思うあなたも、大切なあなたです。

どうぞ、そんな素直なあなたも認めてあげてくださいね。

 

嫌だ

 

投稿者プロフィール

大野 香
大野 香くれたけ心理相談室(愛知 東浦支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室(愛知 東浦支部)は、愛知県知多郡東浦町を拠点に心理カウンセリングを承っております。エリア外の皆様にも、ズームや電話等によるカウンセリングにて対応させていただいております。

ふっと一息、呼吸をしに来ていただけるよう、相談者様に寄り添い、一緒に解決策を探したり、あなたらしく歩めるお手伝いをできたらと思っています。

心理カウンセラー 大野 香

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