「もっと頑張らないと」
「まだまだ足りない」
「こんなことで落ち込んでいてはいけない」
そんなふうに、つい自分に厳しくしてしまうことはありませんか?
自分に厳しい人というのは、例えば、
- ちょっとしたミスでも、強く自分を責めてしまう
- 「まだ足りない」「もっとやらないと」と、合格点をどんどん上げてしまう
- 休むと罪悪感が出てきて、うまく休めない
- 褒められても「たまたまです」「まだまだです」と、素直に受け取れない
- できたことよりも、できなかったことのほうに目が向いてしまう
このような傾向がある人かもしれません。
思い当たるところはありますか?
自分に厳しいことは、悪いことなのでしょうか?
自分に厳しいことには、決して悪い面だけがあるわけではありません。
むしろ、自分に厳しい人には、たくさんの良さがあります。
責任感が強く、任されたことを途中で投げ出さない。
向上心があり、「もっと良くなりたい」と努力を続ける。
手を抜かず、細かなところまで気を配ることができる。
そのため、周りからは、
「しっかりしている人」
「頼りになる人」
「真面目で安心できる人」
と思われることも多いでしょう。
これまで頑張ってこられたのも、もしかすると、あなたのその「自分に厳しくできる力」があったからなのかもしれません。
だからこそ、自分に厳しいことを、すべてなくす必要はないのだと思います。
ただ、厳しさが強くなりすぎると……
一方で、自分への厳しさが強くなりすぎると、心が少しずつ疲れてしまうことがあります。
失敗やミスを必要以上に責めてしまったり、
「まだ足りない」と感じ続けて、休めなくなったり。
「完璧にしなければ」と思うあまり、なかなか行動に移せなかったり、疲れやすくなったりすることもあります。
そして、できていることがたくさんあるのに、
「自分はまだまだ」
「全然できていない」
と感じてしまう。
そうなると、いつの間にか「向上心」ではなく、自分を追い詰めることが中心になってしまうことがあります。
頑張るための厳しさだったはずなのに、その厳しさによって苦しくなってしまうのです。
「自分に厳しすぎるかも」と気づくサイン
もし、次のようなことがあれば、少し立ち止まってみてもいいかもしれません。
できていることがあるのに、「まだまだ」としか思えない。
誰かに褒められても、
「たまたまです」
「たいしたことではありません」
と否定してしまう。
休んでいると、
「サボっている」
「もっと何かしなければ」
と、罪悪感が出てくる。
失敗したときに、周りの人には優しい言葉をかけられるのに、自分にはとても厳しい言葉をかけてしまう。
「このくらいのことで弱音を吐いてはいけない」
「もっと大変な人もいる」
「自分が頑張ればいい」
と、自分の気持ちを後回しにしてしまう。
もし思い当たることがあるなら、それは「もっと頑張らなければ」というサインではなく、少し自分に優しくしてあげてほしいという心からのサインなのかもしれません。
自分に優しくする練習
自分に優しくするというと、
「自分を甘やかすことなのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
でも、自分に優しくすることは、頑張ることをやめることではありません。
まずは、ほんの少しだけ、自分への言葉を変えてみるところから始めてみましょう。
失敗したときには、
「なんでこんなこともできないんだろう」
ではなく、
「今はつらいけれど、こういうこともあるよ」
と、自分に声をかけてみる。
一日の終わりには、できなかったことではなく、今日できた小さなことを一つだけ見つけてみる。
そして、もう一つおすすめなのが、
「もし親友が同じ失敗をしたら、私はなんと声をかけるだろう?」
と考えてみることです。
きっと、
「大丈夫だよ」
「誰にでもそういうことはあるよ」
「よく頑張ったね」
と、優しい言葉をかけるのではないでしょうか。
その言葉を、ほんの少し自分にも向けてみてください。
厳しさをゼロにしなくてもいい
自分に厳しい人が、急に「自分に優しくしよう」としても、なかなか難しいものです。
今までずっと自分を励ますために、「もっと頑張ろう」と言い続けてきたのですから、すぐに変わらなくても大丈夫です。
厳しさをゼロにする必要はありません。
ほんの半歩だけ、優しさのほうへ寄せてみる。
そのくらいでいいのだと思います。
「今日はここまででいい」
「これだけできた」
「よく頑張った」
「失敗しても大丈夫」
そんな言葉を、自分にもかけてあげてください。
そして、自分に優しくする一番簡単なコツは、
「友だちに接するように、自分にも接する」
と決めておくことです。
つい自分を責めてしまいそうになったときには、
「親しい友だちにも、同じ言葉をかけるかな?」
と、一度考えてみてくださいね。
あなたの厳しさも、あなたの大切な一部
自分に厳しくできることは、あなたの短所だけではありません。
責任感が強いことも、真面目に取り組めることも、向上心があることも、あなたの大切な力です。
だから、その厳しさをなくしてしまうのではなく、自分を傷つけない形で、その力を生かしていく。
そんなふうにできたら、とても素敵だと思います。
「もっと頑張らなければ」と自分を追い立てるのではなく、
「今の自分も認めながら、もう少し進んでみよう」
と思えるように。
あなたが、あなた自身を責め続けるのではなく、少しずつ受け入れながら進んでいけますように。
もし、自分に厳しくしてしまうことがつらくなっているときや、どうしても自分を認めることができないときには、ひとりで頑張り続けなくても大丈夫です。
誰かに話すことで、自分では気づかなかった思いや、これまで頑張ってきた自分のことが見えてくることもあります。
「こんなことで相談していいのかな」と思うようなことでも大丈夫です。
自分に優しくするための一歩として、あなたの気持ちをゆっくり話してみませんか。



