あれ?と、思ったら

あれ?って思ったのに、そのまま笑ってごまかしたことはありませんか。

例えば、ちょっとだけ茶化されるような言い方や、約束の時間に、いつも少しだけ遅れてくることや、こちらの話より、相手の話のほうが長くなることだったりなどの、ひとつひとつは、たいしたことのない出来事をです。そのときは「まあ、いっか」で流せるくらいの、ほんの小さなひっかかりが、少しずつ、少しずつ、心の中のどこかに積もっていきます。 

最初のうちは、自分でも気づきません。

「悪い人じゃないし」や「私の考えすぎかもしれないし」と、自分の感覚のほうを疑って、静かにふたをしてしまうからです。 

でも、何度もそれをくり返しているうちに、ある日、ふいに、同じような一言が胸に刺さります。

 あれ? 前なら笑って流せていたのに、 今日は、なんだか笑えないと急に思うのです。

 

 その瞬間だけ切り取ると「急に自分がおかしくなったみたい」に感じてしまうかもしれません。 けれど本当は「急に」ではなくて、ずっと前から少しずつ積み重なってきた小さな違和感が、ようやく形になってあらわれただけなのだと思うのです。

 

その「あれ?」に気づいた自分を、責めたくなることもあります。 前は平気だったのに、とか、 昔はもっと笑っていられたのにとかです。

「私がわがままになったのかな」や「心が狭くなったのかも」と、不安になるかもしれません。

けれどもし、同じようなひっかかりが何度も重なってきた結果としての「あれ?」なら、それは「もうこれ以上、自分の気持ちを置いていかないでほしい」という、心からのお願いに近いのだと思います。

 

 人間関係の違和感は、今の関係や環境を見直すサインになることがあると言われています。 違和感に気づけるようになったということは、 かつての自分より「自分の気持ち」に少しだけ光を当てられるようになった、ということでもあります。 

 前の自分は「悪い人じゃないし」とか「このくらい我慢しなきゃ」と、自分の感覚を脇に追いやっていたのかもしれません。 

でも、今の自分は、その小さなチクリにちゃんと気づいてあげられるようになった。 それは、わがままでも、心が狭くなった証拠でもなくて「自分を大事にし始めた証拠」なんだと思います。

 

もちろん、すぐに関係を切る必要なんてありません。 ただ、少しだけ距離をとってみたり、 会う頻度をゆるめてみたり、 メッセージの返信を、元気なときだけにしてみたり「今日はやめておくね」と、小さく言ってみるなど、そんなふうに、大きな決断ではなく、ほんの少し「自分の味方をする選択肢」を増やしていくことをしてみてください。 それだけでも「なんとなくしんどい人間関係」から、あなたの心を守るクッションになってくれます。

あれ?って思ったら、 その違和感ごと、今の自分を大事にできますように、 前みたいに無理をして笑わなくてもいい、静かな場所が、ちゃんと残っていますように、自分の心を大切に守ってあげる選択ができたら素敵だなと思います。

 

あれ?

 

投稿者プロフィール

大野 香
大野 香くれたけ心理相談室(愛知 東浦支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室(愛知 東浦支部)は、愛知県知多郡東浦町を拠点に心理カウンセリングを承っております。エリア外の皆様にも、ズームや電話等によるカウンセリングにて対応させていただいております。

ふっと一息、呼吸をしに来ていただけるよう、相談者様に寄り添い、一緒に解決策を探したり、あなたらしく歩めるお手伝いをできたらと思っています。

心理カウンセラー 大野 香

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