気づくといつも全力でがんばってしまう。

周りからは「真面目だね」「頼りになるね」と言われるけれど、ふとした瞬間にどっと疲れが押し寄せてきて、誰にも見せられないところでぐったりしてしまう。

 そんな「がんばりすぎてしまう性格」を、ずっと欠点みたいに感じてしまう。

 でも本当は、少しだけ視点を変えると「がんばりすぎる私」は、ただ不器用なだけで、とても一生懸命に生きている人でもあります

 そんな自分の性格を責めるのではなく「どうやって一緒に生きていくか」を、書いてみたいと思います。

 

 まずは事実を見つめてみましょう。

「私、こんなときにがんばりすぎる」

がんばりすぎてしまうときは、よく思い返すとパターンがあります。 例えば、 仕事で「ここまでやらないと迷惑をかける」と感じたときや、頼まれごとを断れなくて、気づいたら予定がぎゅうぎゅうのときや、誰かの「ありがとう」が欲しくて、つい自分以上のことをしてしまうときなどです。

こういうとき「もう少しだけ」「せっかくだし」と、自分の限界を静かに超えていってしまうのだと思います。 まずは「どんな場面で、どんな気持ちのときに、私はがんばりすぎるんだろう?」 と、振り返ってみることから始めてみませんか?

完璧な分析はいりません。 頭に浮かんだ出来事を、紙やスマホのメモに一つ書き出してみるだけでも、自分の傾向が少しずつ見えてきます。

 

 がんばりすぎてしまう人は、決して「欲張り」だからではなくて、「人に迷惑をかけたくない」「誰かをがっかりさせたくない」 「役に立てない自分が怖い 」「ちゃんとした自分でいないと愛されない気がする」

こんな思いを抱えていることが多いように感じます。どれも、とても優しくて、真面目な気持ちから生まれたものです。 だからこそ、心や体が悲鳴をあげているときでさえ「もう少しだけなら」と、自分をあと回しにしてしまう。 まずは 「私は、ただ必死に大事なものを守ろうとしていたんだな」 と、自分のがんばりの根っこを認めてあげることから始めるといいと思います。

 

ここからは「これは少し楽かも」と思える小さなコツを書いてみます。

どれか一つでも心に合うものがあれば嬉しいです。

1つ目に、今日の「ここまでできた」を探すことです。

がんばりすぎる人ほど「できなかったこと」にばかり目がいってしまいます。一日の終わりに、ほんの数分でいいので 「今日の自分が、がんばってくれたところ」を一つだけ思い出してみる時間を作ります。「 朝、ちゃんと起きて仕事(学校)に行った」「忙しい中でも、誰かに笑顔で「おつかれさま」と言えた」「無理だと思いながらも、なんとかここまでやってきた」など、どんなに小さくても大丈夫です。「今日もよくやったね」と、自分にそっと声をかける習慣は、少しずつ「まだ足りない」から「ここまでで十分かも」に心の向きを変えてくれます。

 2つ目に「これ以上がんばったら、明日つらくなるライン」を決めます。

つい限界まで走ってしまう人は、自分の「ストップライン」をあらかじめ決めておくと楽になります。 例えば 「平日は、夜のこの時間になったら仕事のメールは見ない」「週に一日は、予定を入れず完全オフにする」「体が重く感じたら、その日は〈六割だけやる日にする〉と決める」などです。

ポイントは「完璧な休み方」ではなく、自分なりの「引き返しポイント」を用意しておくことです。 がんばりすぎる性格は、いきなり変えなくても大丈夫です。 ただ、暴走しすぎないためのガードレールを、少しずつ増やしていくイメージです。 

3つ目に「断る」ではなく「一緒に調整する」と考えてみます。

がんばりすぎる人にとっていちばん難しいのが「断ること」かもしれません。 そんなときは、「断る」ではなく 「どうすれば、私にもできる形に変えられるかな?」と考えてみるのがおすすめです。

 例えば 「今週は予定がいっぱいなので、来週でも大丈夫ですか」 「この部分なら私にもできそうです。全部ではなくて、ここだけ担当してもいいですか」 など、相手を大切に思う気持ちはそのままに、自分を守る選び方をしていく練習です。 最初はどきどきしますが「それで大丈夫だよ」と言ってくれる人が一人でもいると、少しずつ自分を責めずに調整できるようになっていきます。 

そして、がんばりすぎる自分と、手をつないで生きていきましょう。

 

 がんばりすぎてしまう性格は、スイッチ一つで消せるものではありません。 きっと、これからも何度も、がんばりすぎて、疲れて、立ち止まることがあると思います。 それでも、そのたびに 「また無理させちゃったね、ごめんね」 「次はもう少し、早めに休もうか」 そんなふうに、自分とやり直していけたらいいなと思います。 がんばりすぎる自分を「直す」のではなく、 がんばりすぎるほど一生懸命な自分と「どうやって上手に付き合っていくか」です。

 そのヒントを、一緒に見つけていけたら嬉しいです。

 

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